技術問題ではなく、資金的な問題です

From 24 June 2010 StemCells&AtomBombs:"It’s not a technical issue. It’s the financing."


前回のトピックでもお話した通り、原子爆弾は米国、英国そしてカナダという3カ国の共同開発で作られました。この3カ国は共同で事を成すと言うことでは長い歴史があり、最近ではアフガニスタンでの共同活動が挙げられます。
さらにこれら3カ国に共通することがあります。それはごく少数の国民のみがアフガニスタン参戦を支持していると言うことです。カナダだけではなく、イギリスそしてアメリカ全てに共通している事なのです。
ジューン・アンガス・リード調査によると、カナダ国民のたった33%が支持していました。アフガニスタンでの政府の参戦に59%ものカナダ国民が反対したものの、政府予算院によれば、カナダ政府は2011年末までに180.1億ドルの軍事費が使われると言われています。これはカナダの国民一人当たり1500ドルの負担があると言うことです!
イギリスでは、再びジューン・アンガス・リード調査によれば、38%のUK住民が政府のアフガン参戦を支持しており、反対は55%。それでも英国政府は、2010年度に50億ポンドの軍事費が使われます。
さて、53%もの国民がアフガニスタン参戦に価値がないと思われていたアメリカですが、2001年から2010年9月までの間で、なんとダントツ2990億ドルの軍事費が使われるました。
この戦争に対して、あなたのご意見を伺うのは別として、それでなくても国民の大半が反対としている戦争に対して費やすには明らかに膨大な金額です。
この3カ国の総軍事費額は皆さん各々で計算していただき、記載は省きますが、疑問に思うことがあるでしょう。それはアフガニスタンの戦場で戦う10万人以上もの外国人兵士を守るためのお金なのでしょうか?アフガニスタンの2900万人の人々を自由にするためでしょうか?そしてそれは今後一切のテロの恐怖から私達を守ってくれるのでしょうか?
さあこれを、幹細胞研究によって将来的に治癒可能と言われる現在難病の一覧と比較してましょう。多発性硬化症(MS)、パーキンソン病、アルツハイマー病、糖尿病、脊髄損傷、筋萎縮性側索硬化症 (別名:ルー・ゲーリッグ病)、肺疾患、リューマチ、鎌状赤血球症(かまじょうせっけっきゅうしょう) 、内臓機能不全そして各種がんです。しかし幹細胞研究については、資金不足だけではなく、政府からの正確な額が明確に提示すらされていません。
恐らく皆さんの中には、財源不足の原因は、胚に関する幹細胞という問題視されている課題の研究に大半が反対しているからだと思われる人もいるかもしれません。一般的な考えでは、それが一番適当な理由付けでしょう。
・・・カナダ、アメリカ、イギリスの国民の大半がアフガニスタンでの戦争に反対し、
・・・だが政府は何億ドルものお金を戦争に使っている・・・
・・・なので、私達は何億ドルものお金を幹細胞研究に使うべきではない、きっと大反対があるに違いない。
まあ、意味は通りますが、そうではありません。
ごく最近の調査データによると、これらの3カ国の大半は明らかに幹細胞研究を支持しています。カナダは64%、アメリカ52%、そしてイギリスは飛びぬき79%が支持しているのです。
なぜこれらの国々が幹細胞研究に積極的に支援しないのか、根源を辿って追求したくなるかもしれません。もしあなたがそれ程熱心なら、どうぞオバマ氏、ハーパー氏、キャメロン氏と言った各国リーダーの方々へ手紙を送ってみてください。
どうぞ、以下の英語文章をコピーして、リンクに沿って各国リーダーへあなたからのメッセージを送ってください。(以下に日本語訳)
Sir,
I am writing to you in regards to your government's commitment to stem cell research. Great strides are being made in research but due to a lack of funding we are still not able to transfer this research from the laboratory to the hospitals to treat human illness. 
Dr. Hans Keirstead, a leading stem cell researcher, made the following comments on 60 Minutes in 2007. "For me it’s not a matter of if, it’s a matter of when. And there’s a pivotal point here; is it going to be in several years, or is going to be in a couple of years? The deciding factor there is not can we do it or not. It’s not a technical issue. It’s the financing."
In a light of this statement, I have two questions for you.
1. How much is your government spending on stem cell research?
2. When will your government make the same financial commitment to stem cell funding, which a majority of the public supports, as to your war in Afghanistan, which a majority of the public does not support?
Thank you.




日本語訳

前略
貴国政府の幹細胞研究に関する誠実さについてメイルします。貴重な尽力が費やされているにも関わらず、研究費に必要な資金が十分でないため未だにこの研究の成果が研究所から病院、そして患者の治癒へと結びつけられない状況にあります。
幹細胞研究の第一人者でもあるハンス・キールステッド博士が2007年、60 Minutesという番組で以下のように述べられました。「私にとって研究自身が問題ではなく、時が問題だと思います。そして重要な点は、数年先なのか、それとも2-3年先なのでしょうか?決定要素は、我々研究者の能力の有無ではないのです。技術的な問題ではなく、資金の問題なのです。」

さて、この発言に焦点を充て、私は質問が2つあります。
1.貴国では幹細胞研究へ幾ら充てられていますか?
2.国民の大半が反対していたにも関わらず採用したアフガニスタンへの軍事費と同様の決意を持って、    
    国民の大半が賛成している幹細胞研究への資金導入はいつごろになるとお考えでしょうか?

ご回答お待ち申し上げます。

宛先:アメリカ合衆国大統領 バラク オバマ大統領様
宛先:カナダ首相 スティブン ハーパー首相様
宛先:イギリス首相 デヴィッド キャメロン首相様

その際、メイルを送った、または先方から返事が届いたなどと言った情報は是非私宛までメイルでお知らせください。もちろん、私は既に送っています。

Translator - Kawazu Kazuyo

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