マンハッタン・アポロ計画が麻痺を治す時



From 08 May 2011 StemCells&AtomBombs: Time for a Manhattan/Apollo Project to cure paralysis




「私は、今後10年以内に人間を月に着陸させ、
安全に地球に帰還させるという目標
の達成に我が国の国民が取り組むべき
であると考えている。この時代の宇宙長
距離探査の分野で、人類にとってこれ以
上に素晴らしく、これ以上に重要な宇宙
計画はないだろう。またこれ以上に
遂行が困難で費用のかかる計画もないだろ う。」
ジョン・F・ケネディ大統領 1961525
10年以内に人類を月面に到達させるというケネディの宣言から50年を迎えるに当たって、私は少し前からこの記事を書くことを考えていました。初めはケネディが宣言を行った525日に記事を書こうかと思っていたのですが、つい最近私が所属しているあるフォーラムで良い質問があったので、当ブログでその質問に回答することにしました。

端的に言って、その質問は「あなたはいつ麻痺を治癒するつもりですか?」というものでした。

これは良い質問です。というのも、私はここ5年から10年の間に麻痺の治癒は実現可能だと考えているからです。ただし、それは私一人でやるのではなく、私たちが力を合わせてい実現させる必要があります。

1961年にジョン・F・ケネディは、アメリカは10年以内に月面に人類を立たせると宣言し、善し悪しは別として1969年に人類は月面に立ちました。


フランクリン・デラーノ・ルーズベルトは原子爆弾を作ることを決意し、数年後には広島と長崎を恐怖のどん底に陥れました。

ルーズベルトやケネディは科学者だったのか?違います。彼らは科学が将来的に為すものを宣言した指導者です。彼らは机に向かい科学を研究したわけではなく(決してそのようにすべきではないと言っているのではない)、彼らは科学の為しうるものを国家的な重要事項に仕立て、科学者にその実現を一任したのです。私は決してそのような目標を達成するための科学的試みが元々無かったと言うつもりはありませんが、影響力を持つ世界的指導者がそのような計画を支援しなければ、その実現を見ることはなかったでしょう。

指導者は科学者を結束させ、期限を課し、仕事には報酬を惜しみなく出し、必要とする資源を全て与えました。

彼らは、利益や栄光を目的に独立した仕事をさせるため民間企業や大学に資金提供したわけではありません。ルーズベルトは唯一の科学者であったEszilardが特許に関して文句を言ってきた際、彼を解雇し、彼が特許を妥当な価格で売るまでチームに戻さないという対応を取りました。銃を男の頭に突きつけ、「断ることができない申し出」への答えを求めるドン・コルレオーネを想像してもらえば良いでしょう。

ルーズベルトは資金や認知を得るため、オッペンハイマーを原子力で駆動する車椅子で世界を周らせはしませんでした。ケネディもアポロ計画の宇宙船に必要な資金を集めるために、同計画の科学者にロケットのコスチュームを着せて投資家や資金提供者に向けて歌やダンスを披露させるようなことはありませんでした。ルーズベルトとケネディが行ったことは、資金を気にしつつ、科学者に納期を意識させた上で協力して重要な仕事を完遂させることです。

もちろん否定論者もいたし、科学者でさえそんなことは不可能だと言っていた人もいましたが、実際に実現しました。それが実現されたのは指導者が宣言したからです。

現段階における麻痺治癒の科学的研究のレベルは、マンハッタン計画およびアポロ計画始動以前の同計画に関連する研究のレベルよりは遥かに高い水準にあります。

現在の脊髄再生を専門とする科学者には、脊髄損傷の治癒は「実現可能かどうか」ではなく「いつ実現できるか」という問題だと明確に述べている人もいます。

そのため、私は麻痺の治癒が実現する「時」はそれが国家的(国際的)重要事項となってから5年から10年の内だと考えています。

それが国家的重要事項となるかどうかは、私、あなた、そして麻痺の治癒を望む人たちにかかっています。

最初にそれをやるのがどの国かはどうでも良く、とにかくこの問題には国際的見地から取り組むのが肝要です。

みなさんがどのようなものが脊髄損傷による麻痺の治癒の障害となっているかを知りたいので、以下の短いアンケートにお答えいただければ幸いです。


Tranlsator: Ichinomiya Wataru

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